ウニポラス(ウニ殻ろ過材)使用事例
ここではウニポラス(ウニ殻ろ過材)を使用した魚類の飼育事例を紹介します。
※それぞれ関係機関に許可を得て掲載しているため、下記の内容の無断転載や無断使用は固く禁じます。
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1.サケのふるさと千歳水族館
サケのふるさと千歳水族館では2015年より一部の展示水槽にてウニポラスを使用しています
●アリゲーターガーの水槽
魚種:アリゲーターガー 2匹、レッドテールキャットフィッシュ 2匹、タイガーシャベルノーズキャットフィッシュ 1匹、
メガロドラス 1匹
飼育水量:3 t
ろ過材:ウニポラス(ウニ殻ろ過材)をろ過槽4基に各23 L
飼育期間:4年
ろ過材(ウニポラス)の交換頻度:8か月
換水の頻度:月に2回
pH:6.8
★飼育員のコメント
「この水槽はろ過設備に対して魚の負荷が大きく、これまでいろいろな工夫をしてきましたが水質が安定しませんでした。そのため展示内容を変更するか悩んでいました。そんな時にさけます・内水面水産試験場より紹介されたウニ殻ろ過材を使用したところpHが安定し、魚が元気に泳ぐようになりました。この展示を続けるにはウニポラスが必要不可欠です。また、お客様より、水の透明度が上がり綺麗になったと評判を頂いています。」
アリゲーターガーの飼育水槽
●ピラニア水槽
魚種:ピラニア・ナッテリー 7匹
飼育水量:460 L
ろ過材:ウニポラス(ウニ殻ろ過材)をろ過槽2基に各6 L
飼育期間:4年
ろ過材(ウニポラス)の交換頻度:8か月
換水の頻度:月に2回
pH:6.6
★飼育員のコメント
「この水槽はpHが下がりやすく換水してから4~5日程度でpH 4程度になってしまい換水が大変でした。ウニポラスを使用してからはpHが安定し、換水は月2回程度になりました。」
ピラニアの飼育水槽
2.さけます・内水面水産試験場:ニジマスの閉鎖循環飼育試験
共同研究機関のさけます・内水面水産試験場によるウニポラスを使用したニジマスの閉鎖循環飼育試験について紹介します。以下、事業報告書からの抜粋です。
魚種:ニジマス、開始時平均体重700 gを50尾
飼育水量:2.5 t
ろ過材:ウニポラス(ウニ殻ろ過材)を115 kg
飼育期間:約6か月間
・溶存酸素は飼育期間を通して85%以上を保ち、不足する状況はなかった
・pHは飼育開始時には7.8~8.0とやや高い値を示したが、飼育が進むに従い漸減し、飼育100日目以降は6.8~6.9を維持
・亜硝酸態窒素は0~0.5 mg/Lの範囲で推移し安定した状態が維持された
・硝酸態窒素は飼育85日目で100 mg/Lに達したが、以降は80~120 mg/Lの範囲で推移
ネットに入れたウニポラス(ウニ殻ろ過材)をろ過槽で使用している様子
参考:平成29年度 道総研さけます・内水面水産試験場事業報告書(2018)、pp. 116-117
3.さけます・内水面水産試験場:ニジマス幼魚閉鎖循環飼育試験
北海道栽培漁業振興公社が発行している「育てる漁業」No.485にさけます・内水面水産試験場が「北海道における循環式飼育研究の現状と課題」について報告しています。記事中ではニジマスの幼魚とサケの稚魚の飼育試験が記載されています。以下にニジマスの幼魚を70日間飼育試験した水質データを抜粋して紹介します。詳細は「育てる漁業」No.485を参照して下さい。
魚種:ニジマス、開始時平均体重128 gと135 gを各18尾
飼育水量:250 L
ろ過材:ウニポラス(ウニ殻ろ過材)を各6 kg
物理ろ過水槽:50 L(システム①)と100 L(システム②)
飼育期間:70日間
・システム②において水温や溶存酸素(DO)が下がっているのは装置の不調が原因、それ以外は安定して推移
・pHは70日間安定
・アンモニア態窒素の量が約2週間後より値が下がっているため水槽内の生物ろ過環境が約2週間で整ったと考えられる
参考:「北海道における循環式飼育研究の現状と課題」、育てる漁業、北海道栽培漁業振興公社発行、平成31年3月1日、No.485、pp. 3-7
4.さけます・内水面水産試験場:サクラマス飼育試験
さけます・内水面水産試験場ではウニポラスを使用してサクラマスの飼育試験も行っています。ただし、2019年8月現在未公表のため以下の記載のみとなります。
魚種:サクラマス成魚
水槽容量:1.5 t
飼育密度:3.2%(最大)
飼育期間(データ取得期間):2018年11月~(2019年8月現在継続中)
魚種:サクラマス仔魚~幼魚期
水槽容量:0.5 t
飼育密度:2.5%(最大)
飼育期間(データ取得期間):2018年10月~(2019年8月現在継続中)
1.5 t 水槽のサクラマス成魚
1.5 t 水槽生物濾過槽のウニ殻
5.美深町:チョウザメ事業
美深町のチョウザメ事業において複数ある飼育施設の一部でウニポラスを2014年から試験的に使用しています。
魚種:チョウザメ
飼育容量:124 m
ろ過槽:5.46 m
飼育期間:チョウザメは飼育施設を移動させるため飼育状況により異なる
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ウニポラスを使用しているチョウザメ飼育槽